どうもこんばんは。肉球です。
ブログを始めてから、ずーっとMacやWordPressのことばかり書いていたので、時事にも触れたいと思い、この記事を書きます。
さて、本題ですが、2022年より、「成年年齢を18歳に引き下げる法案が成立した」という報道が昨日流れました (ツイッターは一昨日)。
成人年齢は18歳に 民法改正案が賛成多数で可決 参院法務委 #nhk_news https://t.co/9teOPpScPJ
— NHKニュース (@nhk_news) June 12, 2018
ことの詳細は、各報道機関のニュースで追えると思うので、当 民法改正 の目的と検討の経緯を調べたいと思います。
当記事の一部は、参議院サイトで公開している、民法の成年年齢引き下げの意義と課題を参考にしました。
衆議院サイトで公開している、成年年齢の引き下げ等に関する法律案
目次
はじめに
成年年齢 の改正は、数年前に聞いていましたが、国会に法案を提出したのは2018年3月です。
この報道を聞いたとき、私は、「年金納付年齢を早めたいのかな?」「酒税、たばこ税などの税収を増やしたいのかな?」と推測しました。
まずは、先入観にとらわれず、民法改正までの経緯をざっと調べてみて、自分なりの考察をしようと思います。
民法改正の趣旨 ( p.64 〜67 )
いきなりですが、引用元の資料を見ても、安倍首相の強い思いしか見えません。
民法改正のきっかけは、下記3点のようです。
- そもそも、20歳が成年年齢という定義自体、確たる根拠がない
- 日本国憲法の改正手続きに関する法律 (国民投票法) に合わせた
- 世界の主要国を始め、大多数の国が成年年齢を18歳としている
国民投票法の改正に併せて、その周辺も見直してみました、というところでしょうか。
諸外国における成人年齢等の状況 ( p.67 〜 68 )
諸外国の状況についても、引用元の資料をざっとナナメ読みする限り、確たる根拠はなさそうです。
諸外国の現状を確認する
G7をはじめ、諸外国の大勢は、成年年齢を18歳以上としているようです。
諸外国の経緯
元々、諸外国の成年年齢は、20歳以上が多かったようですが、ベトナム戦争を機に、徴兵年齢の引き下げと併せて成年年齢を18歳に引き下げた国が多いらしいです。
何かが動く時は、やはり、戦争が絡んでいるようです。
主な検討内容と論点 ( p.67 〜 )
ニュースでも報道されていた、課題についても、引用元の資料で触れられていました。
以下、一部事案を抜粋して、考察しました。
婚姻適齢
今回の民法改正は、男女ともに18歳を婚姻適齢としました (女性の婚姻適齢を16歳から18歳へ引き上げ)。
引用元の資料を読む限り、婚姻適齢も成年年齢と同様に、その時その時の情勢によって、引き上げ、引き下げを行っていたようなので、多くの女性も大学へ進学するという、ご時世合った改正だと思います。
国民投票法の改正
国民投票年齢を実質的に18歳と決めた 国民投票法 の成立は、2007年ですので、ようやく実態が議論の結果に追いついた、というところです。
2007年に成立した国民投票法については、下記の補足を参照してください。
選挙年齢の引き下げ
現在の20歳以上の投票率が散々なこの状態で、選挙年齢を引き下げたところで、状況が変わると思えないです。
まずは、選挙の重要性を現行の有権者へ認識させること、そして、我が国は、民意によって変えることができることを政治家が体現することが先だと思います。
親の同意なく1人で契約を可能にする
今日の20歳以上も含めて、成年年齢の方に責任能力を求めるのであれば、社会も責任を果たせるだけの教育を行う義務があるのではないかと思います。
私は、成年年齢 (というか、大学院卒業) までに、契約に関する教育を受けたことがありません。
実際、契約について知識を持てるようになったのは、社会人になって、契約書を書き続ける日々が始まってからです。
まとめ
我が国の課題を解決するための優先度は本当にそれで良いの? (´・ω・`)
法律は、時代の背景によって、その内容を変えるべきであり、改正することに疑問は感じません。
ただ、この民法改正は、他の事案を差し置いてでも成立させるべき優先度であるか疑問です。
昨今の日本経済は、デフレや少子化対策が後手に回ったせいで、失われた20年どころか、不可逆的な国力の衰退が始まっています。
今、最優先で対応すべきは、短期的、中長期的に経済対策を行うことだと思うのです。
有権者を18歳以上に引き下げることも良いですが、まずは、20歳以上の現行有権者一人ひとりが、何気なく流れているニュースに興味を持ち、その内容が自分の将来にどのような影響を及ぼすのかを考え、民意のチェック機能を働かせることが、日本に住む人達の幸せに繋がるのではないかと思っています。
まあ、言いたいことは一言。
今回のテーマで、私の勉強不足や別の考え方がありましたら、ご指摘をいただけると幸いです。
それでは。ごきげんよう。