どうもこんばんは。
肉球 (@nikuq299com) です。
IR推進法案 が2018年7月20日に参議院で可決され、、国内企業も動きを活発化させているようです。
【カジノ法案 野党足並みに乱れ】カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が19日、参院内閣委員会で自民、公明の与党と日本維新の会の賛成多数で可決。法案の付帯決議を巡り、野党側の足並みは再び乱れた。 https://t.co/YpFLwVqD4Y
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) July 19, 2018
カジノ関連国内企業の動き活発化へ、IR法案成立で
カジノを含む統合型リゾート施設整備法案が参院で可決・成立したことを受け、日本初のカジノ経営への参画を目指す国内企業が攻勢を強める見通しだ。https://t.co/epjsWE0XsH #IR法案 #カジノ #ギャンブル #安倍晋三 #日本政治— ニューズウィーク日本版 (@Newsweek_JAPAN) July 22, 2018
IR推進法案はあまり興味がなく、知識も乏しかったので、少し調べてみました。
目次
はじめに
IR推進法案とはなんぞや?
一部のメディアや野党は、IR推進法案をカジノ法案と言いますが、実際の中身はどうなのでしょうか?
以下は、参議院サイトで公開している カジノを含む統合型リゾートの実現に向けた取組からの抜粋です。
カジノは世界各国で合法とされている4が、我が国においてカジノ行為等は刑法第 185 条 の賭博罪等の構
概要を見る限り、複合施設を作るにあたり、カジノも合法で作っていいよ、という内容であり、いわゆる映画に出てきそうな、ギャングが胴元となる無法地帯ができるようなイメージは受けません。
IR推進法案 あれこれ
何が問題なのか?
私が調べた限り、個人的にはIR推進法案に対して肯定的ですが、この法案については、色々な方から否定的な意見が出ています。
以下は、朝日新聞の記事から抜粋した、立憲民主党代表の枝野幸男議員のコメントです。
もう一つの問題は外資。運営主体は日本法人と規定はあるが、その出資規制はない。外国でノウハウあるビジネスでしょう。どう考えたって、米国のカジノ業者が子会社作って運営するに決まっている。国を売る話でしょう。日本人がギャンブルで損した金を、米国に貢ぐ制度でしょう。
そして、こちらは共産党のしんぶん赤旗からの抜粋です。
カジノが導入されたら、ギャンブル依存症の拡大、反社会的勢力の介入、風俗・環境の悪化、青少年への悪影響といった、カジノが必然的に生み出す社会的害悪を無くすことなどできません。
賭博は、公益を害するから、刑法で禁じているのです。怪しげな「経済効果」をあげて、「カジノがバラ色の未来をひらく」という政府が、早晩、国民から見放されるのは必至です。
続いて、社民党福島議員 のオフィシャルサイトからの抜粋です。
政治は人を幸せにするためにあります。豪雨被害に苦しむ人が多数いる中で、国会では、ギャンブル依存症を増やすような法案をなぜゴリ押しするのでしょうか。
カジノ場は利権の塊です。金儲けをするために、ギャンブル依存症を増やし、問題を抱える人を増やしてはいけません。
この抜粋した記事はどのような想いで話したものなのかはわかりかねますが、やはり野党のみなさん、主張の仕方に問題があるのではないかな、と思いました。
恐らく、反対している人はみんな日本の将来を想っての発言だと思うのですが、「たら」「れば」ばかりで、私にはその主張に客観性が見えませんでした。
私も勉強不足ではありますが、想ったことを書いてみます。
外資が子会社を作るに決まっている (立憲民主党 枝野議員)
法案に対して否定的な意見しか述べず、反対ありきの発言に見えました。
「外資の参入」が問題なら、それを詰めるような条件をつければよいと思います。
外資参入が問題と言うのであれば、外資参入に伴う国外からの資本流入はどれくらいあるのか?雇用の拡大は?カジノ収益による国外への資本流出規模は?というような試算もしたうえで議論できれば建設的になるののに。
この記事は、朝日新聞が都合よく発言をはしょった可能性はありますが、少なくとも報道されている内容だけでは、発言の根拠が薄いなと思いました。
賭博は、公益を害するから、刑法で禁じている (共産党)
共産党の主張も想いが先走りすぎていて、論理が成り立っていないと思います。
公益を害するというのであれば、パチンコ、パチスロという真っ黒に近いグレーゾーンをずっと野放しにしてきたことについて説明してほしくなります。
少なくとも、国内には競馬、宝くじ (これもギャンブルですよね) をはじめとした、法律上、問題ない賭博が存在しており、それによって公益を害した事例というものを私は聞いたことがないです。
まあ、公益を害していないから法律でも認められているのでしょうが。
カジノ場は、間違いなくギャンブル依存症を作ります (社民党 福島議員)
同上。
豪雨被害の件は忘れてはいけないことですが、相変わらず主張が議論のすり替えになっています。
批判を行うのであれば、IR推進法案のどこに欠陥があるのかを指摘してほしかったです。
そして、「間違いなくギャンブル依存症が増える」と断言するのであれば、実際にギャンブル依存症の発生による損益を定量的に提示したほうが、説得力が増すと思います。
日本のギャンブル依存症度合い
「ギャンブル依存症」「日本」「人数」 でググってみたら、日経新聞の記事がヒットしたので、一部を抜粋します。
ギャンブル依存症疑い320万人 厚労省推計、諸外国と比べ高く
その結果、過去にギャンブル依存症が疑われる状態になった人は158人(3.6%)。
20~74歳の全人口に当てはめると約320万人という規模になる。男女の内訳でみると、男性は6.7%、女性は0.6%と、男性に依存症が疑われる人が多い。最もお金を使ったのはパチンコ・パチスロが最多で、123人(2.9%)だった。
ギャンブル依存症が疑われる人の割合を諸外国と比較すると、生涯で見た場合は、オランダが1.9%(06年)、フランスが1.2%(11年)、スイスが1.1%(08年)であり、日本の割合の高さが目立つ。
一方、直近1年の依存症が疑われる人の割合では、米国は1.9%(01年)と日本よりも高く、日本は英国の0.8%(00年)と同水準だった。
ギャンブル依存者が最もお金を使っているのは、グレーゾーンを野放しにしているパチンコ・パチスロであり、少なくとも、法律で認められている競馬や宝くじで依存者は出ていないと読めます。
また、諸外国との比較で日本人のギャンブル依存度は高いという結論になっていますが、最もお金を使っているのはグレーゾーンで法の目をかいくぐっているパチンコ・パチスロですよね?
この前提を無視してカジノはギャンブル依存症を増やすとか、どの口が言うのか。
既に日本はギャンブル大国
パチンコの市場規模も気になったので調べてみました。
公益財団法人 日本生産性本部 が、レジャー白書2017という文書を出しており、ギャンブルに関する市場規模も載っていました。
このグラフはデータが無いので目検となってしまいますが、70兆円という余暇市場のうち、30兆円近くがパチンコをはじめとしたギャンブルとなっています。
もう少し詳しい数字が見たいと思って調べていたら、パチンコ台メーカーの藤商事がレジャー白書2017の具体的な数値をWebサイトパチンコ・パチスロの市場規模へ載せていました。
当該サイトによると、余暇市場のうち30.5% (21兆6,260億円) がパチンコ・パチスロ産業に、11.1% (7兆8,930億円) がゲーム・ギャンブルとなっており、余暇市場の40%強 (30兆円弱) がギャンブルとなっています。
一部項目が「ゲーム・ギャンブル」となっているので、ギャンブルが40兆円の市場規模があるか若干曖昧ですが、恐らくゲームも市場の大部分は、法の目をかいくぐっているソーシャルゲームだと思われるため、ここでは一括りにしておきます。
IR推進法案の議論は、こういった背景を考慮した上での議論だったのでしょうか。
まとめ
IR推進法案を良くするのも悪くするのも我々国民です!
既にギャンブル大国の日本でカジノを作ることは、個人的に問題ないと思っています。
問題なのは、法の隙間をぬって野放しにしているパチンコ・パチスロのような無法地帯です。
実際に、ギャンブル依存症の人はパチンコ・パチスロに最もお金を使っている、そして、そういった問題は競馬や宝くじのような公的ギャンブルには出ていないというデータが出ている以上、カジノは正しい運用をする限り、公益を害するような自体にはならないのではないかと考えています。
大事なことは、出る杭を徹底的に叩くのではなく、出た杭をどうやって育てて行くかです。
なぜ、カジノが日本の主要産業になり得るという可能性を見出さずに、芽が出る前に潰そうとするのか、なぜイチかゼロの議論しかできないのか、残念で仕方ありません。
私は決して自民党に賛同しているわけではありませんが (むしろ、自民党の一党体制に問題を感じています) 、野党の皆さんにはもう少し建設的な議論をしてほしいです。
最近の野党の発言は、与党を攻撃することが目的となっており、自民党と同様に、まったく国民を見ていないと思えるほどです。
民主主義は多数決という数の暴力のシステムではなく、より良い案を出すための切磋琢磨するためのシステムだと私は思っているため、野党の皆さんには建設的な議論をしていただき、国民の支持を得てほしいと強く願います。
切磋琢磨できる状況はきっと良い結果を作ってくれると思うので、野党のみなさんには頑張ってほしいです。
それでは。ごきげんよう。
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