敷金返還 でトラブル発生!賃貸マンション退去時に実際に起きた話です

敷金返還 でトラブル発生!賃貸マンション退去時に実際に起きた話です

どうもこんばんは。肉球 (@nikuq299com) です。

今日、6月初旬まで住んでいた、賃貸マンション退去における最終確認の立会いに行ってきました。

この退去時に受けた請求と、その後のやり取りがあまりにも残念だったので、共有したいと思います。

 

はじめに

ポイント1

退去時の立会は契約書の持参と法律の確認をしておこう!

言葉が悪くなってしまうのですが、借主がある程度の知識を持って交渉を行わないと、不要な作業費用まで請求される可能性があります。

本日の最終立会にて、曖昧な根拠で作成した、 原状回復 の請求見積もりをされ、驚いてしまいました。

本日の立会は、管理会社が外部委託している業者だったのですが、業者も管理会社の言伝をそのまま話すだけですし、私が提示内容に質問をしても、これまでの前例に則って・・・としか回答をくれません。

 

退去確認時のやり取り

ポイント2

原状回復 の請求額は納得するまでサインしてはいけません!

管理会社の言われるがままに、書類を作成することは止めましょう。

疑問に思った事は、必ず質問して双方が納得行くまで議論しましょう。

立会業者とのやり取り

本日の立会業者とのやりとりは以下のとおりです。

肉球

とりあえず、 原状回復 に必要な見積もりをください。

立会業者

ハウスクリーニング○万円、エアコン清掃費○万円、壁紙張替え費○万円、鍵交換○万円で、計8万円になります!

肉球

エアコン清掃費?壁紙張替え費??鍵交換???

今回退去する物件は、諸事情で10ヶ月しか住んでいません。

また、エアコンは入居早々に故障してしまったため、実質稼働は半年ほどですし、タバコも吸わないので壁紙も (主観ですが) キレイです。

そもそも、寝るだけの部屋でしたので。

鍵にいたっては、入居時に私お金で交換しています (これは、業者の勘違いでした)。

私はエアコン清掃費と壁紙張替えの正当な理由を確認したく、業者へ質問を行ったのですが、業者は、契約書の特約に明記しているので、契約書を見てください!としか回答してくれません。

全て荷物を運んだ跡に、退去確認をしてもらっているのに、契約書を持っているわけありません。

契約書のはなしを出すなら、事前に連絡してもらえれば、準備していたのに。

そもそも、特約に関する話は、ハウスクリーニングについての説明を受けていましたが、エアコン清掃、壁紙張替えなどという説明は受けていませんよ!

管理会社とのやり取り

業者と話しても埒があかないので、管理会社の担当と電話で会話しました。

肉球

エアコン、壁紙の汚れは、全て経年劣化の範疇と認識しているが、なぜこんなに高額な請求をするのですか?

管理会社

特約に書いています。入居時に私が記入した不具合チェックにも載っていないので借主過失です。

肉球

過去の事例をスマホで調べたが、仮に私がつけた傷だとしても、経年劣化の範疇と考えます。

管理会社

東京都の条例にも過失の定義があります。それに則っています。

こちらが、実際の事例を元に具体的に説明をしているのに、管理会社は条例、契約という抽象的な言葉しか出てこなく、結局、見積もりの正当性を証明できなかった管理会社が費用の折半を提案してきて決着が付きました。

原状回復 費用は、最初の見積もり額8万円から5万円になりました。

結局、最初の見積額は根拠がなく、本来5万円で住む原状回復に3万円上乗せしていたのです。

たかが3万円ですが、肉球にとっては大きな金額です。

あと、見積もりの合意が取れたら、必ず見積もりの控えをもらいましょう。

本日の業者は、私が控えをくださいと言ったら、用意していないので写真を撮ってくれとの事でした。

多分、私がお願いしなければ見積書を渡す気がなかったのでしょう。

金額改ざんとか、悪いことはしないと思いますが、契約ごとのエビデンスを残すことは、ビジネスマナーだと思うので、しっかり対応していただきたいものです。

 

敷金返還 に関する公的見解を確認する

ポイント3

退去時の立会前に、 敷金返還 のルールを把握しておこう!

私も立会時は、過去の事例をインターネットで確認するくらいだったのですが、調べてみると、お役所が色々なガイドラインを発行しています。

各ガイドラインに掲載している、 原状回復 と経年劣化の定義を調べてみました。

原状回復の趣旨が正しく理解されていない

私が立会時に感じたことは、正しく「参考資料1 ( 国民生活センター資料 ) の 3問題点 – (1) 原状回復の趣旨が正しく理解されていない」という点でした。

国民生活センターが公開する参考資料1の重要ポイントを下記に引用します。

借主は、原則として故意・過失あるいは善管注意義務違反によって生じ た賃貸住宅の損耗についてのみ責任を負う。また、原則として、損耗部分を含む最小範囲(一 般的に、壁紙や天井は 1 m²単位、畳は一畳分)の修繕費用を負担すれば足りる。全面張替え の費用を請求されたとしても、言われるままに支払う義務はない。

通常損耗・経年変化部分の修繕 ( 具体的には、損耗部分の修理・交換、ハウスクリーニン グ、リフォーム工事等 ) を行う際は、家主が費用を負担すべきものとされている。

しかし、家主、借主双方にこの点の理解が十分でないことによるトラブルが多く寄せられ ている。

上記引用の内容が消費者センターの見解ですが、私は (私がつけたか分からない) 1センチほどの擦傷や、クリーニングで消えるような汚れを見て、「汚れと傷がついた面の壁紙を全面張り替えます」と言われました。

過去の賃貸住宅における退去時に、素人が中途半端に掃除して物件に傷をつけるくらいなら、どうせクリーニングを行うのだから、汚れたままでも良いという指摘を受けた事があったため、今回はその指摘に乗っ取りましたが、今後、退去前の部屋は必ずピカピカになるまで掃除します。

そもそも、管理会社は、消費者センターの見解と真逆の事を言っています。

 

次は、東京都都市整備局が公開するガイドラインの引用です。

貸主と借主の合意により、上記の原則と異なる特約を定めることができます。

ただ し、通常の原状回復義務を超えた負担を借主に課す特約は、すべて認められる訳で はなく、内容によっては無効とされることがあります。

経験上、どこの管理会社もハウスクリーニングは借主負担と特約に明記しており、不動産の宅建士 ( 以降、宅建士 ) からもその旨を読み合わせで提示されました。

その点は私も確認して納得済みです (入居時のいざこざは面倒なので、ハウスクリーニング費用は毎回我慢しています)。

ただ、エアコンの清掃が必須だなんて説明は受けていなかったため、驚いてしまいました。

契約時に宅建士と読み合わせた内容だけを鵜呑みにして契約書を正しく理解しなかった私にも落ち度はありますが、読めないような契約書を取り交している事は、先方が認識していないはずないと思います。

契約時に留意点をまとめた資料を併せて提示するなど、一工夫してもらえるだけで、こんなトラブルは起きないと思うのですが。

そもそも、半年しか使っていないエアコンに対して、1年に1回行えば良いクリーニングを全額負担してくださいって、管理会社は自身の発言を疑問に思わないのでしょうか。

続いて、国土交通省が公開するガイドラインの引用です。

●ガイドラインのポイント

(1)原状回復とは

原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としました。そして、いわゆる経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれるものとしました。

⇒ 原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すことではないことを明確化

(2)「通常の使用」とは

「通常の使用」の一般的定義は困難であるため、具体的な事例を次のように区分して、賃貸人と賃借人の負担の考え方を明確にしました。(以下の図参照)

引用 (2) で指定する図は下記です。

 

損耗・毀損事例の区分

 

経年劣化の解釈

この図に関する説明は下記となります。

A    :賃借人が通常の住まい方、使い方をしていても、発生すると考えられるもの

B    :賃借人の住まい方、使い方次第で発生したり、しなかったりすると考えられるもの(明らかに通常の使用等による結果とは言えないもの)

A(+B):基本的にはAであるが、その後の手入れ等賃借人の管理が悪く、損耗等が発生または拡大したと考えられるもの

A(+G:基本的にはAであるが、建物価値を増大させる要素が含まれているもの

⇒ このうち、B及びA(+B)については賃借人に原状回復義務があるとしました。

管理会社が請求した 原状回復 費用は、国土交通省の見解だと、貸主負担にあたります。

これまで、 敷金返還 は、解釈次第でどのようにでもなるグレーゾーンだったため、トラブルが絶えなかったのでしょう。

これまでに述べた 敷金返還 に関する県を含めて、民法を改正する事が法務省のサイトに載っていました。

 

まとめ

まとめ

契約ごとは戦いです!適切な知識を身に着けて、適宜自衛しよう!!

管理会社にとって、物件オーナさんは大切なお客様であるため、オーナさんの利益を最大化すべく、借主に不利な交渉を行う事は自然な行動だと思います。

ただ、私のような借主は、正しく賃貸契約の背景を抑えるて管理会社と交渉を行わなければ、不利益を被ってしまいます。

私がケチだとか、管理会社が不誠実とかではなく、お互いが契約の範囲内で利益を最大化できるように交渉をしなければならないんですよね。

だからこそ、不動産のプロである管理会社から身を守れるよう、法律は借主を手厚く保護しているのだと思います。

 

おまけ

今日、立ち会ってくれた管理会社の委託業者には、私と管理会社の板挟みにさせてしまい、迷惑をかけてしまいました。

気休めですが、退去確認が完了した後に、「今日は私の話を聞いてくれてありがとう。あなたが私の話に耳を傾けてくれる人で助かりました。」という労いの言葉をかけて部屋を出ました、巻き込んでしまってごめんなさい。

 

それでは、ごきげんよう。

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